粋を楽しむ。

これぞ「粋」。そばは 手繰 ( たぐ ) って ( すす ) る。

江戸っ子のそばの嗜みといえば、お酒と肴と〆のそば。
お酒をつまみの肴と一緒にクイッと引っかけたのは、現代なら仕事の疲れを癒す時間、同僚や上司への苦言を吐く時間だったのかも。

酔いつぶれるようなことは無く、適量をクイックイッと一定のピッチで飲みながら、板わさや厚焼き卵、鴨焼きなどの肴を愉しみ、〆にせいろを手繰ってズズッっと一気に啜る。ズズッ、ズズッ、ズズッと啜って腹八分目。

クイッと飲んでズズッっと〆て、お勘定置いてくよっ!と帰っていく。
カラッと爽やかな涼風のような存在感・心意気こそ「粋」の骨頂。